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エンジン第3章



前にも書きましたが、シリンダーヘッド締め付けボルト半分はロッカーアームの下にありロッカーアーム ロッカーアーム・シ ャフトなど全て分解しないと見えてきません。「覚えていられるかな?」と不安を残しつつ・・・「なんとかなるさ」何時もの 調子で外れました、燃焼室・バルブはカーボンがびっしり燃焼室の周りもガスケットが綺麗に当たっているので、この時点では 特に問題はなさそうです。せっかくロッカーアームまでばらしたからついでにバルブも抜き掃除しましょう。
効率よくカーボンを除去できる方法はないものかといろいろ調べ、行き着いたのがこちら、まがい物ですが。本家でよく知られ ているのは「サンエスパーツクリーナー」。以前キャブレターの掃除に使用したことはあります、シンナーで拭いても落ちない ような油染みや汚れも簡単に落ちなかなかいい感じでした。成分・効力は同じようなので購入しやすい「モノタロウブランド」 で購入、細かい粒子状の成分を水に溶かし使用するので、火気の心配がありません。60〜80度のお湯で使用すると効果が上がる と書いてあったので、以前使わなくなった食洗器を分解した時に何かに使えるかと思い、お湯や温風を出すための「カーボンヒ ーター」が外して残してあったのでプラステックBOXに仕込み、BOX上のU字型のもの、100Vでコンセントから直結に します、20?ぐらい水は入りますがいい感じでお湯になります。
一緒になっても構わないパーツはいいのですが、EX・INバルブやスプリングなどは気筒ごとにちゃんと分けておかないと後 で酷い目に合います。
油を落としたら錆が出てきたヘッドボルトは塩素で錆取り中。 錆を落としたボルトは次に緑色の液体に付け込みます、クーラントじゃありません、表面を黒く処理する「黒染」の液体です。
パーツクリーナーに漬け込んで数時間、ブラシ・筆などや少し頑固な汚れのところは真鍮のブラシなどで軽く擦るだけでこのレ ベルまで汚れが落ちます、上の画像と見比べてくださいヘッドの中でロッカーアームなどの下になり目に触れないようなところ にも鋳造時の刻印が浮き出てきます、シャーシの中からコインやサイコロが出てきたり、こんな些細な発見がレストアをやって いる中での楽しみです。
燃焼室です、IN・OUTバルブとプラグの位置関係が良く判ります、大きいバルブのほうは吸気、小さいのが排気です。容量 測ったら25ccでボア・ストロークから計算すると、圧縮比8.9ぐらいでした。
此方は排気ポート、判りやすくするために燃焼室の方からライトで照らしています、あしからず。覗いてもんな風に見えませ ん。 特に意味はありませんがヘッドの吸気ポートから中を覗いたところです、このエンジンやGTLのエンジンなどは吸気ポートが 中で枝分かれしており一つのポートで2気筒分まかなっています、奥に見える突起はバルブガイドです。