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エンジン第6章




ゴミではありません、シリンダーブロックから抜いたピストンライナーです。通常ヘッドを外せば上に抜けるものですが、ご覧のような状態、錆で固着していて簡単には抜けてくれませんでした。力技?でピストンを抜いてから下から叩いて抜きました。解らない方に何故錆びているかというとシリンダーブロックとこのライナーの間は冷却水で満たされています。
一転此方は相方のシリンダーブロック内の状況、どうやって錆を落とすかというと上の画像にあるフレキシブルシャフトというものです、メイターケーブルのごっつい感じのもので、片側をドリルやボール盤ののチャックに掴ませ画像の先端部分にもチャックが付いているのでワイヤーブラシなどのビットを付け地道に落とします。体積が酷い部分はエアータガネのエアーを絞り慎重に落としていきます。
このシリンダーブロックの円筒の穴の部分にライナーが入ります一回り大きい段差に載せる感じになります。問題の4番シリンダーの傾きはこの部分の錆の進入によるものだと思います。簡単に言うとこの部分にライナーを置きヘッドで押さえているだけの構造なので、この5mmほどの外周の直角が出ていないとライナーが傾き圧漏れの原因にもなりかねません。
人の目に触れることの無い地道な作業です。 数字の意味は解りません。
此方も何故30かは解りません、識別番号でしょうね
綺麗になりました、大変だけどある意味バラシテ良かったですこの錆がラジエターとの間を循環します。
ライナーも綺麗にして仮組みですブロックとの間にクリアランスもでき簡単に上に抜けます。
この穴はディストリビューターの入る穴です。 カラーが圧入されていてその奥のディスビを回すギヤを抜かないとカムシャフトが外れません。
圧入されているカラーのうち面にはネジが切ってあるのでM22のボルトを入れブロックの上にボルトより大きなスペーサーを挟みナットを締めこんでいけばカラーが抜けてきます。 直径22mmのボルト・ナットで370円でした安さにびっくり!
カムシャフト、中央付近にある斜めのギヤで下にあるディスビ駆動ギヤを回転させディスビを回しています、そのギヤを押さえ込んでいるのが苦労して抜いたカラーです、GTLのエンジンでは簡単に抜けるのに エンジンブロック下から見たところです、長年のOIL汚れが付着していますこんな時でないとできないので掃除します。
オイルポンプの取り付け場所ですオイルポンプがセットされ中ほどの大きめの穴にポンプの駆動シャフトが入りカムシャフトのディスビ駆動のギヤまで伸びていてカムシャフトの動力で動いています、オイルパンから吸い上げられたオイルはまずオイルフィルターに入りその後ブロック各部に圧送されます。 せっかくなのでブロック内も灯油で洗浄します。
クランクシャフトのジャーナルが乗る部分メタルは外してあります。 下に写るのはブロックを洗った時のヘドロです、下にトレーを敷いてジャブジャブ洗いました。円筒形の穴の上に見えるくぼみはコンロッドの逃げかな?
こんな感じになりました、クランクの支持は前後と中間3箇所です、GTLは5点支持です。画像右側がフライホイールが付く方向です、 ブロックは鋳物なので脂分除去するとすぐに錆びてきます、予防の為にCRCをベタベタに掛けておきました。
エンジンブロック後方、上の半月のくぼみにクランクが乗り下の○穴にカムシャフトが付きますカムチェーンが付く場所です。 ブロック内掃除も終わったので外回りの化粧直し。
スリーブの入る穴の前に並んだ3箇所の長穴はプッシュロッドが入るところです。 奥に見える穴にセルモーターがセットされます。