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エンジン第7章





何度も書いていますが、シリンダーライナーはエンジンブロックの穴の溝の上に置いてあるだけで、シリンダーヘッドの下にヘッドガスケットを挟んで押さえているだけの構造です。シリンダーブロック・シリンダーライナー上・下のなどガスケット接触面は組付けの前にできるだけ綺麗にしておく。ライナーはブロックの中に置くだけなので、基本ライナーのほうがブロックより出ていなければなりません。その基準値がブロック上面を0として、ライナーの飛び出し値が(0.08〜0.15)の範囲でなおかつ隣のシリンダーとの差が(0.04〜0.12)の範囲内で、基本2番・3番シリンダーを若干高めに。
どのように100分台の微調整をするかというと、単品でもありますが、ヘッドガスケットセットなどを頼むと付いてくるこの(紙)です、白・赤線・黒線と3種類あります、ブロックの中のライナーの入る穴の入り口の溝に置きライナーの高さを調整します。4枚ずつ3種類=計12枚あり組み合わせて使います。
使おうにも紙の方に厚さの表記もしていないので、ダイヤルゲージで計測しました。0.06/0.07/0.08 3種類でした.
こんな感じでライナーの下になにも敷いていない状態でライナーの高さを計測します、まず基準となるブロックの高さを0としてダイヤルゲージのマグネットをセットした位置は動かさずそのままライナーの高さを計測しその差の±で基準値に収まるような紙の組み合わせを決めていきます。
メモに書いても無くすので、スリーブの外に直接シリンダーの番号と計測結果をホワイトマーカーで直接書きます。この4番シリンダーは-0.06ということは、シリンダーブロックより0.06低いので規定値にするには0.08+0.07で0.09.、隣の3番は+0.06だから0.08を入れると0.14で規定値内でちょうど良いかな・・・てな具合で組み合わせます。
シリンダーライナー最上部1・2 3・4と隣り合わせのシリンダーはこんな感じでカットしてある場所がありずれないようになっています。全長を縮めるため?
ライナーの下に敷く紙のシム?・スペーサーはこんな感じで収まります、不思議なものでこの紙で上からの水・下からのOILをシャットアウトしています。 高さを決め仮組、エンジンを回転させるとライナーが抜けてしまうのでヘッド取り付け穴を利用してこんな感じで押さえておきます。
ライナーの準備はできたので、クランクシャフトを組む準備です、黒い筋に見える場所はクランクのジャーナル?軸部分です細かな傷はありますが、クランク・ピストンコンロッドのメタルは今回の予定には入っていないのでそのまま使います。
クランクジャーナルのメタルと半月のものは前後方向のガタを防ぐスラストメタル
クランクシャフト最前部飛び出ているピン状のものはフライホイールの位置決めピン、このクランクはシールらしきものが見当たりません、斜めの溝は回転に対してOILを内側に強制的に戻すらしくこれでシールの役目をしているらしいです、不思議。 クランクが収まるメタル部分です。ブロックとメタルの間には油をつけずにセットしてクランク軸側はたっぷりグリスを塗ります。今回はエンジンオイル50%・モリブデングリス50%で作り使用しました。
クランク・ブロック・フライホイールの縦割位置関係、振動が掛かり緩んで欲しくない部分のボルトは薄い鉄のプレートの端を曲げ緩み止めとします。
フライホイールやクラッチを締めるときは回り止めとしてこのようにフライホイールの外周のギヤにブロックの穴を利用して回り止めにします。隣はフライホイールのタイミングマークGTLと違い解りやすいプレートが付きます。
クランク同様このカムシャフトもシールが無く、画像はプーリー側最前部、ねじ山のように見える部分がクランク同様螺旋状の部分でオイルを押し戻します、らしい。 カムシャフト中央部分このギヤでオイルポンプ・デイスビを回しています。
フライホイールにこの状態でクラッチディスクがのります。 プレッシャープレートを付ける時は、下の画像に見えるフライホイールの穴とクラッチディスクのスプラインと真直ぐなるよう位置を合わせて閉めます。