page.12 ボンネット
パーツ・2
パーツ・2 合体・2





4L・R3は生産当初、初期のロッドのボンネットは見慣れた真ん中のプレスラインがありません、しかし強度が足りなかったのかすぐにあのプレスラインが付きます、でも現車には一度交換されたのかプレスラインがあります。打ち合わせの時谷垣氏からの【提案】「どちらを使ってもらっても構わないから、プレスライン消してフラットにできないでしょうか?」・「やり方(方法)についてはおまかせしますから」。という提案でした。内心「簡単に言うな〜」悩む・・・・「解りましりました何とかやってみましょう」簡単に返事をしちゃって良いのか?と【反省】。面積が広いので歪みが心配で。当初頭の中では、トーチで熱を加え絞りながらやろうかと思ってました、付いていたボンネットでちょっとやりかけて無理だと解りました、ラインの段差が大きすぎてとても絞れる範囲じゃありませんでした。急遽方向を変え切り取って新しい鉄板をあてる事に。




予定ではオリジナル・右側(付いている)のボンネットの状態が悪い為交換目的で(黒い方)も積まれて来ました。 が!
ちょっと勇気が要りました、でも失敗してももう一つスペアーの黒いボンネットがあるから切っちゃえ!エアーソーでラインに沿って切り取ります。何とかなると思わなきゃできません、
切り貼りに使う鉄板は、【ボンデ鋼板】という防錆加工してある物を使います。歪みに気を付けながら間隔を開けて、点付けで溶接をしていきます。強度が心配だったので補強部材を追加しました。
穴は塞がりました、段差を消すのはガラス繊維入りのアルミファイバーパテ(板金パテ)を使います。パテも何種類もあり用途・状態によって使い分けますこのアルミパテは密着性が良いので鉄板の上に直接付けたりする時などに使用します。
40年前?の塗装の状態も悪く上塗りとの密着が悪いので全部剥がす。使ったのは一般的なジェル状の剥離剤(スケルトン)効率は良いが後始末が大変!板金もかなり広範囲、というか全体!
こんな状態になりました、できる限り板金ハンマーで板金はしますが限界があり、歪が大きくなるだけで時間の無駄なので後は板金パテのお世話に。
この状態になるまでに何回もパテを付け、研ぎを繰り返しました。面がフラットで面積が広いので塗装をすると板金の良し悪しが一目瞭然歪も良くわかるので気が済むまでしっかりやらないと、後で後悔!
ここでちょっと板金の時に使うパテの説明を、一般的にパテは大きく分けて3種類:「板金パテ」・「中間パテ」・「仕上げパテ」に分かれます 「板金パテ」は大きく凹んでいる所や鉄板地肌が直接出ているような場所につける場合、この段階で大まかな形・ラインを作ります、一番硬いパテ。 「中間パテ」は板金パテでカバーできなかった部分を成型する為に付けます、中間パテでほぼ仕上がりに近いところまでもって行きます。「仕上げパテ」は中間パテの研ぎでできたペーパー目を消したり細かな歪・ピンホールを取る為に付けます。「仕上げパテ」でできたペーパー目や歪はサフェーサーを塗ってからすべて取ります。このあたりまで来ると、実際には計ったことはないですが『ミクロン』単位の作業になります 目視と手のひらの感覚だけです。